不動産の買取とは?

111 不動産買取のメリット・デメリット

売却活動を開始したが状況が芳しくなく、販売期間が長期化したとき、不動産会社から「買取」を提案されることがあります。

この「買取」という言葉、一般の方にとってはあまりなじみがなくイメージが湧きにくいかもしれません。

今回はこの「買取」について概要をご説明いたします。

「買取」とは、売却中の物件を一般の買主様でなく、「買取再販業者」と呼ばれる不動産会社に売却することを指します。

買取再販業者は、買い取った物件を手入れし、最近人気の高い設備などを導入して物件に付加価値を付けた後に「再販」します。

「フルリフォーム済物件」として広告で見る機会がある物件のほとんどはこのような買取再販業者の商品であると思われます。

日本の不動産市場は、古くから新築を重視する傾向が強い市場です。

しかし少子高齢化、人口減少や環境問題への配慮から中古市場が徐々に成長してきています。

ただ、そのような中にあっても、未だに「中古は恐い」という声は定期的に聞くことがあります。

個人間の中古不動産売買ですと、一見するとわからないような不具合への恐怖や、建物の耐震性など、不安が大きく中々踏み切れないようです。

そのような状況に対し、不動産会社が一度間に入り、再生・バリューアップを図ることで、物件の質が向上し、安心感を補強することができます。

買取業者の活用により、売主様・買主様が双方ともに安心して不動産取引ができるようになるのです。

再生済の中古住宅は新築と比較すると、安価な金額で、安全・快適な住まいが購入でき、買い手側にとっては非常にメリットがあります。

また、不動産業者から購入することで新築並みの長期保証を受けられるようなケースも存在しています。

「買取」は、以前は業界内で「売れない物件の引き取り先」「下取り」のような認識をされていました。

しかしそれが現在では、まだ十分に生活可能な建物をいたずらに解体することなく、再利用できるよう再生をし、安心と快適を独自の価格帯で提供できる事業となりました。

バリューアップの技術が培われてきたことで、一般的な中古物件よりも高価格での販売ができる事業スキームも確立されてきています。

これにより、物件によっては、通常の売却と同程度の価格での買取もチラホラ出てきています。

これからの不動産取引の主流の一つになりつつあるのが、この「買取」であると言えます。

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