3パターンの貸し方
122 貸すか、住むか、売るか?不動産で選べる3つの未来
前回に引き続き「貸す」という方向性についての解説をしていきます。
貸した場合の大まかな方向性を整理しておきましょう。
基本的には下記3パターンのいずれかになるでしょう。
1.貸し続ける(投資用)
2.いつかは自分が住む
3.いつかは売る
「1」の場合は、あくまで「投資」として捉えるのが正解です。
収支のバランスをしっかりと見極め、プラスが出るように経営をする必要があります。
「大家業」に関してはさまざまな書籍も出回っていますから、詳細は譲りたいと思いますが、前回までのデメリットについてはよくよく把握して頂き、そのうえで運用開始をして頂けると幸いです。
「2」ですが、将来的に自分が使うことを前提として計画を立てておく必要がります。
何も対策をせず普通の賃貸物件として貸してしまった場合、日本の法制化では大家よりも入居者の権利のほうが強いため、一方的に退去を迫ることはできず、退去費や住み替え先の手配など、「立ち退き」のために費用がかさみます。
そこで、「○○までしか貸しません」という期限付きの賃貸契約を結ぶ方法があります。
「定期賃貸借契約」と呼ばれる契約で、この契約で明確に期限を決めておけば、そのタイミングで確実に退去を促すことは可能です。
しかし、「普通」と比較し「定期」は住み続けることができないことがデメリットとされており、「賃料相場の8割程度にしなければ埋まりにくい」と言われています。
通常は2年ごとに回収する更新料も取りにくいなど、収入面でのデメリットが大きくなるため、「1」以上に収支のバランスチェックが重要です。
ただ、「2」の場合は投資というよりも、転勤などの理由で一時的に留守にしなければならず「そのまま放っておくのがもったいないから家計の足しにしたい」といったニュアンスでの選択が多い方法だと思います。
次回は「3.いつかは売る」という方向性について解説させて頂きます。