賃貸中の物件を高く売る方法

125 賃貸中でも居住用不動産になる抜け道

以前、
「賃貸中の物件は居住用よりも安くなってしまう」
「待てるなら入居者の退去を待って売却したほうが良い」
とお伝えさせて頂きました。

これ自体はその通りなのですが、実は賃貸中でも高く売る抜け道が一つだけあります。

それは「入居者が購入する場合」です。
入居者はそこに住んでいるわけですから、賃貸中ですが居住用不動産になるという唯一の抜け道です。
ですので、もしも「賃貸中だがなるべく早く売却したい」とお考えの方はぜひ、一度入居者への売却をご検討ください。

そこで今回は、入居者への売却を検討するうえで、知っておいていただきたいことをいくつかお話させて頂きたいと思います。

まずは物件側の問題です。
単身用の1K・1Rは銀行が「居住用」と認めてくれないケースがあるので注意が必要です。
目安として、40平米以上であることが好ましく、30平米以下のお部屋はかなり難しいと言われています。
ただ、最近では都心のマンションでの1人暮らしに寛容な銀行も増えてきているそうです。

この他にも「旧耐震」や「既存不適格」など警戒すべき要素はあるのですが、あまり古くなく、ある程度の広さがある物件であれば勝算が高まりますので、一旦は我々不動産会社を通じて、銀行に相談してみると良いかもしれません。

次に借り手側の問題です。
まず、そのお部屋を気に入っており、住み続けたいという気持ちが強いようであれば、入居者の物件購入はメリットが大きいです。
基本的には賃料よりも、住宅ローンのほうが月々の支払いが抑えられることが多い為です。

ちなみに、購入意欲が期待できる要素がいくつかあります。
以下の条件に当てはまる場合は、ぜひとも一度購入意思を打診されたほうが良いでしょう。

・複数回、更新してくれている
・子供がいる

これらの入居者は定着確率が高く、購入してくれる可能性が高いお客様になります。
もしいらっしゃれば打診しない手はありません。

最後に念の為、勝算が薄い入居者についても紹介したいと思います。

まず滞納が多いかたは期待薄です。
そういった方は他の事柄もルーズなことが多く、住宅ローンを借りることができるかも怪しいケースがあります。
次の点も、同じく住宅ローンに関連するのですが、お客様のお勤め先と年収も申込書の情報をもとに確認しておきローン審査の通し方をある程度予測しておいた方がいいかもしれません。

こうしたところを踏まえ、場合によっては入居者への売却を前向きに考えてみると、売却の突破口となるケースがあります。
あまり多くはありませんが入居者の購入は、ある程度の頻度で我々も経験しておりますので、あきらめずに前向きにご検討くださいませ。

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