レインズを知ると得をする
088 頭金についてよ~くかんがえてみる②
レインズとは、Real Estate Information Network System の頭文字をとったもので、国交省管轄の物件情報データベースです。
レインズ発足までは、紙の物件資料を持ち寄った情報交換会にて情報仕入れを行っていた不動産業界が団結し、全国の不動産取引を検討されているお客様に情報をお届けするためのシステムの構築を行ったのが始まりです。
1990年に作られ、当初は国内数か所の拠点から始まったものの、平成初頭には全国37か所もの拠点に拡大します。
その後、徐々に統合を繰り返し、現在では全国4つの公益法人によって運営されています。
現在、このレインズが日本の不動産流通の中核を担っています。
なぜなら、ほぼすべての不動産会社がレインズに加入しており、物件情報の発信・取得をレインズ上で行っている為で、業界にとってのインフラとなっているわけです。
居住用の不動産を仲介している不動産会社であれば、ほぼ間違いなく加入しているといえるでしょう。
ちなみに、インターネット上には、レインズ以外にも物件情報を提供するサイトがありますが、他のサイトとは大きく違う点があります。
レインズは、登録している不動産会社しか物件情報が見られないようになっており、一般の方々は閲覧できないようになっているのです。
会員がレインズにログインをすると、現在の売出事例や、過去の成約事例、また市況レポートといった情報を閲覧できるようになっています。
不動産会社は売却を依頼されると、レインズに物件情報を登録します。すると、他社もレインズを通じてすぐにその物件情報を閲覧できるようになります。
そして自分のお客様に気に入って頂けそうであれば、資料を取り寄せ、お客様に物件をご紹介する・・・ここまでが、一般的な流れです。
日本の不動産業界は、レインズの登場で大きく変わりました。
ほぼすべての不動産会社が一斉に情報共有ができるようになったことで、依頼する不動産会社が大きかろうが、小さかろうが「物件情報の広がり」は同程度となったのです。
レインズが不動産業界の流通の中心にある今、会社の規模だけでは不動産会社は選ばれなくなりました。
こういった不動産業界の背景もつかみながら、どんな不動産会社に売却を依頼すべきかを引き続き考えていきましょう。