239.入院中の自宅売却は可能?〜その1

こんにちは!
イエステーション愛媛総合センター| 今治店の川又です。
不動産の所有者が病気などで入院している場合でも、家やマンションを売却することは可能なのでしょうか?
通常、不動産の売買契約を結ぶ際には、所有者本人の立ち会いが求められます。そのため、入院中で契約の場に行けない場合、売却が難しいと考える人も多いでしょう。
しかし、実際には入院中でも売却は可能です。病院で契約を行ったり、代理人に委任したりするなど、いくつかの方法があります。今回は、このような状況で家を売却する方法について詳しく解説します。

病院で契約手続きを行う
売主が入院中でも、買主や不動産仲介業者が病院まで来てくれれば、病院で契約を交わすことが可能です。
不動産の売買契約を結ぶ場所に関する法律上の制限はありません。重要なのは、売主と買主が直接顔を合わせ、合意のもとで契約を結ぶこと。そのため、売主が入院中であっても、病院内で売買契約を締結できます。
契約場所を病院に変更したい場合は、不動産仲介業者に相談し、買主にも調整をお願いしましょう。
持ち回り契約をする
「持ち回り契約」とは、売主や買主のいずれか、または両者が売買契約締結日に立ち会えない場合に、不動産仲介業者がそれぞれのもとへ出向き、契約書への署名・押印をもらう方法です。
例えば、売主が入院していたり、どちらかが遠方に住んでいたりして両者が直接対面できない場合でも、合意があれば、それぞれ別のタイミングで契約を進めることが可能です。不動産会社に相談すれば、病院まで来てもらうこともできます。
なお、持ち回り契約では、買主と売主のどちらが先に押印しても問題はありません。ただし、手付金の受け渡しには注意が必要です。契約時に手付金を支払う場合は、不動産会社に預かり証を発行してもらい、「支払った」「受け取っていない」といったトラブルが発生しないようにしましょう。
代理人に売却を委任する
売主の体調次第では、たとえ病院であっても契約手続きが困難なことがあります。また、買主が病院まで来られないケースもあるでしょう。そうした場合には、代理人に契約を委任することが可能です。ここでは、代理人に売却を依頼する際の手順について説明します。
委任状が必要
売買契約を代理人に任せるためには、売主からの委任状が必要です。代理人に与える権限を明確にするために、委任状には以下の内容を記載することが求められます。
- 「不動産の売却を代理人に委任する」という旨
- 売却する土地の詳細(地番、地目、地積など)
- 売却条件(売却価格、手付金、引き渡し予定日など)
- 事前に決めておいた委任の範囲
- 委任状の有効期限
- 売主の住所、氏名、実印の捺印
- 代理人の住所、氏名
また、委任状のほかに以下の書類も必要です。
代理人の印鑑証明書(発行から3ヵ月以内)、身分証明書(免許証やパスポートなど)、実印
売主の印鑑証明書と住民票(発行から3ヵ月以内)、実印

本人確認が必要
売主が委任状を提供すれば、代理人によって土地の売買契約を締結することは可能です。しかし、書類だけで売却が進むと、所有者になりすました人物が勝手に委任状を作成し、売却を進めてしまう恐れがあります。
このような「なりすまし」による不正行為を防ぐために、本人確認が義務付けられています。犯罪収益移転防止法に基づき、売主の本人確認を行うことが不動産会社や司法書士などの特定事業者に義務付けられています。では、具体的にどのような方法で本人確認が行われるのでしょうか。
〈不動産会社による本人確認〉
法律により、不動産業者(宅建業者)は売主の本人確認を義務付けられています。この義務は、売主が代理人を通じて契約を締結する場合だけでなく、売主自身が直接契約を行う場合にも適用されます。本人確認には、運転免許証やマイナンバーカード、パスポートなどの提示が必要であり、宅建業者はこれらの確認書類のコピーを保管しなければなりません。売主に直接会えない場合は、契約書類を転送不要の書留郵便で送り、本人確認を実施します。
〈司法書士による本人確認〉
不動産登記を専門に行う司法書士も、「犯罪収益移転防止法」に基づき特定事業者に指定されています。宅建業者と同様に、マイナンバーカードや運転免許証などの顔写真付き証明書、または実印や印鑑登録証明書を使用して売主の本人確認を行います。
本人確認の方法には他にも、売主がその土地の所有者であるかを確認するために、生年月日や干支、過去の住所、過去の不動産取引履歴などを直接聞き取り調査することもあります。
このような確認は、司法書士がなりすましに騙されて不動産の名義変更を行ってしまうのを防ぐために重要です。
今回は、売主本人が入院中でも売却可能な3つの方法を紹介しましたが、他にも方法はあります。次回は、売主が子や孫に名義変更した後に売却する方法、また売主が意識不明や認知症と診断された場合にどのように売却が進められるかについても解説予定です。
まとめ
不動産業者や司法書士は、売主の本人確認を義務付けられています。顔写真付き証明書や実印、印鑑登録証明書を使って確認を行い、なりすまし防止のため慎重な調査が求められます。売主が入院中でも名義変更や売却は可能で、状況に応じてさまざまな方法が取られます。
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