自宅を売ろう!?
005 ちょっと待って!売ることは最善策?
売却することが本当に正しいのかしっかり検討する皆様は事情があって、「自宅を売ろう」としています。でも本当に、「売ること」が最善の策なのでしょうか?売る以外に手はないのでしょうか?自宅を売ろうと考えたのは、「必要な資金を手にするため」です。その手段に過ぎません。売ると決めたら、つい売ることが目的になってしまいがちです。本当は最初に、必要な資金を調達するために、他にどんな方法があるか。売る以外にその物件を活用する方法はないのか。手元にいくら残ればいいのかを含めて、広く検討するべきです。売るとしたら、必要な税金などの試算もしておく必要があります。案外、売った後にどのどんな税金がいくらかかるか、まったく無頓着な人が多いのが実情です。後で多額の税金がかかる場合もありますから、一概にいま売却するのが正しいとは限りません。特に買い替えや特例、相続についても、適切な期限を把握しないと後で思いもよらない支出で損をするケースもあります。売却時のトラブルで最も多いのは、諸経費の計算ミスや、税金の知識がなかったために後で多額の納税が発生するなど、後になって困る事例です。不動産会社は税金の専門家ではないということを認識して、あらかじめ税理士に相談するなどして、税額の目安を調べておくべきでしょう。不動産業界では、「税の問題には立ち入るな!」と教えています。だから、売主さんが自分で調べておかねばなりません。たとえば、不動産の保有期間が「5年以内」か「5年超」かで、税額が倍も違います。ちょうど5年目の日はまだ5年以内です。その日に売買契約を結んでしまうと、翌日契約する場合の2倍もの税金を納入しなければなりません。これらの試算をした上で、売るのか、借りるのか、何か他に自宅を活用するのか、最初に比較して決めましょう。